広がるイメージの世界

海の中の蜃気楼へ

 



このシリーズの第一作目に制作した作品です。
海の中に広がるという蜃気楼を
海市蜃楼(かいししんろう)といいます。
昔栄えた架空の都を
思い描いて・・・。

熱い思いで描いた作品は、
太陽美術展都知事賞を受賞しました。







太宗の時代、唐の戸数は三百戸に満たなかったが、
玄宗の時代は七百六十戸を越えたといわれる。
穀物の値段は安く、生活は安定していた。
近隣の諸国とも積極的に
交流を深めていた。
シルクロードを経由して
西の国から
様々な文化が入ってきたのもこの時代である。
隣国の亀茲(きじ)国には
亀茲の楽といって
音曲の盛んな国柄である。
また、近隣の胡の国には
胡旋舞といわれる
活発な舞踊が盛んであった。
この二つの文化は、
敦煌の壁画でも有名である。

白居易の詩の一節に

胡旋の女
胡旋の女
心は絃に応じ
手は鼓に応ず
絃鼓一声  双袖(そうしゅう)挙がり
廻雪飄々 転蓬(てんぽう)舞う
左旋し右転し 疲れを知らず
千匝万周(せんそうばんしゅう) 巳(や)む時無し
人間の物類 比す可(べ)き無く
奔車(ほんしゃ)も輪緩やかにして 旋風も遅し
・・・・・・・・・


とある。海の中の不思議な世界と
シルクロードにまつわる
いろいろなエピソードを
物語風に描いたシリーズです。

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